その場所に最適の地下防水を選びましょう。

 地上の建物の防水は屋根と外壁が主ですが、地下の場合は地下部分の基礎下、壁も防水が必要となります。それも水に浸かった状態での使用を考慮して、水が一切浸透しないものを用います。
 防水材料の種類はおおむね3種類でアスファルト系防水、シート系防水、塗膜防水、その他躯体防水やFRP防水に分けられます。

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 防水材としてはアスファルト防水の歴史が長く、使用実績も多いですが戸建住宅ではあまり使用されていません。工法は釜で溶かして溶融したアスファルトを施工する熱工法と常温工法があります。熱工法は200度以上の高温で施工するので、施工場所や立地条件などが適さない場合は施工ができません。そのため住宅地での施工はほとんど行われていません。冷工法は、接着性のアスファルトのシートを貼り付けていく工法や、塗膜系のアスファルトを塗りこんでいく工法などがあり使用頻度は少ないですが戸建住宅でも利用されています。

 改質アスファルト防水の改修例

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 シート防水は伸縮性に富んだシートを使用して雨水の浸入を防ぐ工法です。ゴム系と塩ビ系があり、素材自体が伸縮するため建物の収縮に追従して防水性能を維持することができます。施工にはつなぎ目に重なる部分が生じるため、つなぐ目の防水に注意が必要です。改修の際には劣化したシートの撤去が必要になるので、劣化する前に補修がいります。

 ゴムシート防水は、平らな下地で使用されることが多く、塗料を塗ることで素材を保護して露出する方法とコンクリを打設して素材を露出させない工法があります。
 塩ビシート防水は素材自体が硬いため、下地の形状が平らでないと施工できません。耐摩耗性が強く、歩行頻度の高い場所でも利用可能でマンションなどの渡り廊下やバルコニーで主に露出して使用され、露出する場合でも塗料で保護しなくても耐久性があります。
 地下室は土地が湿気を多く含んでいるので、下地が濡れていても施工が可能な材料が必要です。このためウレタン防水やFRPはあまり適しません。シートや下地が湿っいても硬化する水系の塗膜防水が主流です。
 屋上以上に水分を排除しないといけない場所なので素材選びは重要になります。
 塗膜防水は、複雑な形状でも簡単に施工でき、つなぎ目の無い意匠性に優れた仕上げを行うことができます。防水面の見えない地下にはあまり必要としませんが、半地下など地上に出ている場合などは利点があります。また、改修の際には補修箇所を塗り重ね、容易に施工することができるのでドライエリア内部などには使い勝手が良い製品です。トップコートは紫外線や雨風にさらされるので、防水性能を長期的に保持させるためには5、6年置きにメンテナンスが必須です。素材としてはウレタン系とアクリル系が多く、ウレタン系は溶剤を使用して硬化するので臭いの問題やシックハウスの問題が課題となっています。
 最近はこれを克服した水で固まる環境対応型の「水硬化ウレタン」が登場してきました。有機溶剤を入れなくても作業性が確保できるよう材料設定されているため、有機溶剤の混入が必要なく安全に使用することができます。
 アクリル系は水性の塗料。高分子エマルジョンなどと、セメント系無機防水性骨材を主成分とする既調合粉体を混合塗布することによって、強靭で耐久性のある弾性塗膜を形成するポリマーセメント系塗膜防水材があり従来の防水材に比べ未硬化の心配が無く、作業性・安全性に優れています。
 躯体防水はコンクリートに鉱物などを混ぜることによりコンクリートの防水性能をあげるものです。これだけの単体使用とせずに他の防水と複合することで効果が高まります。
 RCに限らず木造住宅のバルコニー防水はFRP防水が普及しています。ガラス繊維にポリエステル樹脂を浸透させた材料で強く弾力性があります。防水材の中では歴史が浅く、1990年代に本格的に普及が進みました。紫外線を防ぐためコンクリを打設したり、トップコートが必要となります。
 以上、防水の種類について説明をしてきましたが、地下で利用するときは先やり防水と後やり防水の施工方法があります。後やり防水はコンクリートの躯体が打ちあがった後からする防水で地下で施工する場合は周囲に5、60センチメートルの人が入れる空きが必要となります。この空きが取れない時は先やり防水となります。

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 山止めの矢板を外の型枠代わりにして内側に防水してコンクリートの外側を覆ってゆきます。都内で施工する場合は先やり防水が多いのでどちらでも施工可能なシート防水を使うことが多くなります。メッシュの袋の中にベントナイト(粘土鉱物)を入れシート状にしたボルクレイ防水は水分を体積の10倍をも吸収しゼリー状になって防水効果を発揮します。自然素材ですので地中汚染などの心配が無く、女性のパックやペット用トイレ砂などの原料にもなっています。また、塗膜防水ではゴムアスファルト系の材料をメッシュの繊維に吹き付けて施工するリキッドブーツは継ぎ目が無く素材の伸びも1300%もあり、復元率の高い素材は躯体のクラックにも十分追随する安心できる防水です。

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