敷地は小さくても地下室はこうやって作られる
武蔵野市にあるC邸の敷地は20坪にも満たない。
地下室を作らなければ満足な建物が建てられない状況です。このため地上部分は駐車スペース1台を残して総堀りの地下室の計画となりました。
敷地の回りの空きは狭いところで50cm、これは民法に規定されている最小の敷地との空きでもあります。
この隙間にH型鋼を地下室の深さの2倍ぐらいまで埋め込みます。 ユンボで土を欠きだしながら矢板と言われる土留めをH鋼の間に入れてゆきます。 最後にH鋼の頭をアングルなどでつなぎ山止めを一体化します。また、大きな地下室の場合は腹起しなど倒れないよう別に補強策をとります。
今回は敷地の空きがないので先やり防水としました。掘った穴に防水のシートを内側に貼るような感覚で防水をしてゆきます。
あとは鉄筋を配筋して型枠を造る通常のコンクリートの建物の要領と同じです。
コンクリート打設前の現場、ここから一気に地下室躯体が出来上がります。
土に面した内側の型枠はスマートホームという水道をもった型枠を使います。
万が一入ってきた水を床下に導き、ピットからポンプで外に排出します。その内側に断熱材を吹いて内壁を仕上げます。コンクリート躯体に内部の空気が接触しないようにすることで結露を防ぐことができます。
光と通風を取り入れるドライエリアは落下防止のため鋼製のグレーチングをかけて安全を図っています。
地下のコンクリート部分と上部の木造の建物はホールダウン金物やアンカーボルトでがっちり固定されている。
これで完成しました。
地下室の工事は雨に影響されますので、工期は2ヶ月ほどプラスして考えてください。